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【Architecture】ソフトウェアアーキテクチャの重要性

ソフトウェアアーキテクチャとは、システムの構造や設計を表現する、抽象度の高い概念的なモデルを表します。これは、ソフトウェアの全体像を俯瞰し、各コンポーネントとその特性、コンポーネント間の関係性を定義する重要な役割を果たします。アーキテクチャは、ビジネス要件と技術要件の間の橋渡しとなり、優れたアーキテクチャはシステム開発の成功をもたらします。今回の記事では、ソフトウェアアーキテクチャが、プロジェクトにおいてどういった役割を果たすのか、その重要性について触れ、ソフトウェアアーキテクチャの中にはどういったパターンがあるのかを整理していければと考えています。

記事が長くなるので、数回に分けて記事を書きたいと思います。今回は、ソフトウェアアーキテクチャとは何か?といったものとその重要性について触れたいと思います。

記事のポイント
  • ソフトウェアアーキテクチャは非機能要件を決定づける
  • ソフトウェアアーキテクチャは業務と技術を結び付ける
  • ソフトウェアアーキテクチャは共通言語となる

ソフトウェアアーキテクチャがプロジェクト成功の鍵?

優れたソフトウェアアーキテクチャの選定が、プロジェクト成功の可否につながりますと言いましたが、なぜでしょうか?この章では、その理由について説明をしたいと思います。

ソフトウェアアーキテクチャに求められる要素

ソフトウェアアーキテクチャの定義は、単なる技術的な構造を示すものから、品質特性や組織構造までを包含する、より包括的な社会技術的(Socio-Technical)なフレームワークへと進化しています。現在のアーキテクチャに求められる要素として以下3つが大きく考えられます。

  • システムの品質特性(非機能要件)を決定づける基盤
  • ビジネス要件と技術的解決策を結びつける役割
  • 社会的構築物としての側面を持つ

システムの品質特性(非機能要件)を決定づける基盤

システムはただ、プログラムを作るだけではありません。そのシステムを動かす環境の性能、拡張性(スケーラビリティ)、保守性、信頼性、セキュリティといった要素の検討が必要になります。しかし、こういった要素は実装段階での工夫では達成が困難で、設計の初期段階(システム設計→プログラム設計とあれば、システム設計の段階)でアーキテクチャを検討し、織り込んでおく必要があります。

例えば、将来的なユーザー数の増加に対応するためのスケーラビリティや、頻繁な機能変更に耐えうる保守性があげられます。

ビジネス要件と技術的解決策を結びつけ、ビジネスリスクを低減する役割

適切なアーキテクチャは、システムがビジネス目標を達成するための技術的な道筋を明確にし、長期的に安定して価値を生み出す土台を築きます 。

例えば、1か月に契約書を数100万枚印刷するような業務があるとした場合に、印刷を前提したアーキテクチャが必要ですし、外部サービスによっては、1か月あたりの印刷枚数に制限があるケースもありますので、そのようなサービスを考えずに利用を決定してしまうと業務が行えなくなります。

アーキテクチャは社会的構築物としての側面を持つ

明確に定義されたアーキテクチャは開発チーム内での共通言語となり、円滑なコミュニケーションとコラボレーションを実現します。特に、チームが地理的に分散していたり、新しいメンバーがプロジェクトに参加したりする場合、アーキテクチャのドキュメントはシステムの構造や設計思想を伝えるための貴重な資産となります 。これにより、責務が明確になり、コードのコンフリクトが減少し、レビューやテストの効率も向上します 。

例えばデータ連携が必要になった場合に、アーキテクチャとしてデータ連携の仕組みを明確にしていれば、開発者はその仕組みを前提にプログラム設計を行えます。仕組みが明確になっていない場合、最悪は個別にデータ連携の仕組みを作ってしまい運用が回らなくなるというケースです。

ソフトウェアアーキテクチャに求められる要素のまとめ

ソフトウェアアーキテクチャは作成するプログラムのコンポーネントとその関係性といった構造面を重視されることが多かったのですが、現在のアーキテクチャにはシステムが満たすべき「品質要求」や、開発チームの「コミュニケーション」といった非構造的な側面が同様に重視されるようになりました。加えてそのシステムを作る開発チームのスキルセットや、作ったシステムを運営する組織文化も、アーキテクチャ選定における重要な考慮事項です。

こうして考えると、ソフトウェアアーキテクチャは、システムの性能と保守性との間の複雑さシンプルさといった品質特性間のトレードオフを考え、且つ技術システムとそれを構築し、維持する組織の構造を踏まえて作っていく必要があり、非常に難しいプロセスです。

まとめ

今回は、ソフトウェアアーキテクチャの基本的な概要についてご紹介しました。概要部分なので内容として抽象的な部分も多かったように思いますが、ソフトウェアアーキテクチャの重要性が伝わればと思います。次の記事ではソフトウェアアーキテクチャのパターンとして何があるのかを、もう少し掘り下げてご紹介したいと思います。是非次の記事もよんでいただけますと幸いです。